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僕がラーメンを好きなワケ by外山雄大

僕はラーメンが好きだ。あのお店のラーメンが食べたいのではない、あの人が作ったラーメンが食べたいのだ。 01薩摩思無邪

「ああ、ラーメンの天才っているんだな」

僕はラーメンが好きだ。
鹿児島の魅力をわかりやすく伝えたい!
そんな想いで誕生した薩摩剣士隼人を始めてから10年ほど経った。
この10年で鹿児島のいろんな場所で鹿児島のことが大好きな、
いろんな人達とたくさんの出会いがあった。
そんな人達と、たくさん一緒にお酒も飲んだし夢も語ったりした。
その中にはラーメン屋さんのオーナーも少なくない。
どのラーメン屋さんもラーメンに夢や想いがあって
毎日、朝から晩までラーメン作りに取り組んでいる。
だから僕は「ラーメンが食べたい!」と思ったら
ラーメンと一緒に店主の顔が浮かぶ。
あのお店のラーメンが食べたいのではない、
あの人が作ったラーメンが食べたいのだ。
ラーメン屋さんに行ってラーメンを注文すると
ラーメンが出てきてラーメンを食べることが出来る。
そのラーメンはどんな人がどんな想いで生み出し、
どんな夢を持って日々頑張っているのか。
次にラーメンを食べる時少しでもその想いと一緒に
味わっていただけたら嬉しい。

第一回目は「薩摩思無邪」
思無邪のラーメン(坂之上スペシャルでした)を初めて食べた時に
「ああ、ラーメンの天才っているんだな」って思った。

薩摩思無邪

何故彼はラーメンの道を選んだのか

今から30年程前、鹿児島の高校球児だった前村少年は
プロ野球を目指し福岡の大学に進学し、
ラーメン屋でアルバイトをしながら野球に明け暮れるが、
三年生の時に故障、その夢を断念する。

一カ月の車椅子生活を送る中、
ビデオレンタル屋さんでふと手にした映画「ウォール街」を見て
経済を動かす「証券会社」に強く影響を受けるが時すでに遅し
就職活動の期間は過ぎていたのだった。

だが彼は諦めなかった。
天神駅を降りて一番先に目に入った「勧角証券※現みずほ証券」に飛び込み
支店長に直訴、奇跡が起きる。
その支店長が取締役支店長と言われる本社からの出向で
彼の一声で試験も受けずに入社、その後約10年程経済について最前線で学ぶ。
その経験を元に退社した後に学習塾を開業し三年、
学生時代のアルバイト先である「一風堂」がニューヨークに出店することを知る。
「ラーメンで世界に!」そこに夢を見出した彼は
ずっと誘われ続けていた「一風堂」にマネージャーとして入社し
ニューヨークでの立ち上げに携わる。
博多の文化が世界で通用するのなら、
鹿児島の文化ならもっとすごいことが出来る!
そう確信した彼は故郷に帰ることを決意する。2011年のことである。

薩摩のラーメン  アメリカに立つ!

鹿児島に帰って来てまずしたことは
鹿児島の文化歴史を一から学ぶことだった。
その時黎明館で一枚の書を目にする「思無邪」
島津藩主 島津斉彬の座右の銘でその意味は「おもいよこしまなし」。
斉彬は日本で初めて世界を見ていた人であり、
西郷、大久保等の人を見いだした人でもある。

ラーメンで世界を目指し人を育てる。
鹿児島の文化として醤油に目をつけ80種類以上の醤油の調合を繰り返し、
ついに今のとんこつ醤油の味に辿り着いた。
チャーシューは黒豚、器は薩摩焼という薩摩のスピリットが詰まった
「薩摩思無邪」を生まれ育った坂之上にオープンさせたのだった。
その後マイアミ通りに2号店「思無邪マイアミ通り店」をオープン。
何故2号店をマイアミ通りにしたのか、
それはマイアミ通りからアメリカのマイアミに移転するという
大きな野望があったからなのだ。
その夢を叶えるために2013年に単身マイアミに渡り
2016年にダウンタウンにポップアップ店としての「思無邪フロリダ」をオープン。
その後移転しながらもメイン店舗である
「思無邪フロリダ本店」の準備を二年半続けてきた。
そしていよいよ、来月薩摩の文化と想いを宿したその店がオープンする。

薩摩思無邪02

薩摩思無邪

HAYATOの坂之上スペシャル
HAYATOの坂之上スペシャル
980円

鹿児島では珍しい「黒薩摩鶏」と「黒豚骨」をブレンドしたスープは、あっさりした中にしっかりとコクがあります。 それに「揚げごぼう」の香ばしさと「三つ葉」の爽やかさが加わり、鶏と豚のチャーシュー、煮卵が加われば、日頃疲れた胃でも最後のスープ一滴まで飲み干せる最高のご馳走ラーメンです。

薩摩思無邪プレゼント 薩摩思無邪プレゼント

外山 雄大

外山 雄大 Yudai Toyama

薩摩剣士隼人 制作総監督、一般社団法人チェスト連合 代表理事、テレビ番組「薩摩剣士隼人」や「ぐりぶー課長物語」等の原作、脚本、総監督。地方キャラクター、地域資源、特産品のプロデュース。「国民文化祭」をはじめとする各イベントの総合演出や、ご当地アイドルの育成、プロデュース、歌詞、楽曲提供。これまでの経験や活動を元にし、多岐にわたる内容で講演活動を各所で行っている。 現在は一般社団法人チェスト連合を立ち上げ、鹿児島のご当地キャラクターを繋ぎオール鹿児島で世界に発信するプロジェクトに挑んでいる。